【弁護士が対応】福岡・天神で借金問題(債務整理)の相談は弁護士法人米盛法律事務所に > 債務整理コラム > 給与が差し押さえられてしまった!今後取るべき手続と流れについて

借金の返済、あるいは養育費の支払いなど、金銭の支払い義務を果たさずに放置していると、あなたの財産を差し押さえられることがあります。

給与が差し押さえ対象になることもあり、そうなると継続的に給与を満額受け取れなくなってしまいます。

このような事態に陥った場合、差し押さえられた方としてはどう対処すべきでしょうか。当記事ではその後取るべき対応、手続の流れを説明していきます。

 

 

給与が差し押さえられるとどうなる?

給与の差し押さえがあると、債務者の方は、その差し押さえられた分の給与を受け取れなくなります。

 

毎月会社から支払われる給与を元に生計を立てている方が多いかと思いますが、その大元を押さえられることになりますので、その後の生活に多大な影響を与えることになるでしょう。

 

ただ、給与のすべてが差し押さえられてしまうと、たまたま多くの預金を持っているなどの事情がない限り生きられなくなってしまいます。

そこで法律上、給与への差し押さえについては制限がかけられています。
差し押さえが認められるのは給与(手取り)の1/4までとされていますので、残り3/4についてはそのまま受け取ることが可能です。

もし手取りの給与が24万円だとすれば、差し押さえ可能な額は1/4に相当する6万円。差し押さえ後、債務者が受け取れるのは18万円となります。

 

全給与が差し押さえられるわけではありませんので、即座に致命的な経済的負担を負うことにはなりませんが、それでもギリギリの生活をしていた方からすると大きな問題です。

 

給与が差し押さえられた場合の手続と流れ

給与が差し押さえられてしまったとき、この問題を解決する方法として「債権者と直接交渉する方法」や「債権者に残債務を弁済する方法」などがまずは挙げられます。

 

他にも「裁判所に差し押さえ範囲を狭めてもらう方法」、そして最終的には「個人再生」や「自己破産」という方法も検討することになるでしょう。

それぞれの手続について説明していきます。

債権者と交渉する

給与が差し押さえられた場合、差し押さえの原因となった借金や税金の支払いについて、債権者と交渉することで解決できる場合があります。

交渉がうまくいけば、差し押さえを解除してもらったり、差し押さえ額を減らしてもらったりすることもできます。

 

債権者と交渉するとき、次のような点を主張することが考えられます。

 

  • 債務の弁済について分割払いや減額を申し出る
  • 差し押さえにより生活に困窮することを伝える
  • (債権者側に誤りがある場合)間違った請求であることを主張する

 

ただ、債権者と直接交渉をしても解決できないケースが多いです。そこで法律の専門家に相談することも検討しましょう。

給与の差し押さえに対してどう対処すべきか、債権者とはどうやって交渉すべきか、様々なアドバイスが受けられるでしょう。

債権者に弁済する

当然ですが、残債務をすべて弁済してしまえば差し押さえをする理由がなくなりますので、給与もまるまる受け取れるようになります。

 

そこで、もし弁済するだけの余力があって給与の差し押さえを解除したいと思うのであれば、すぐに弁済に応えるようにしましょう。

 

しかしながら、多くの場合はこれまで支払うことができなかったからこそ差し押さえにいまで至ったものと思われます。

いきなり残りの債務を支払い切ることは難しいでしょう。

裁判所に差し押さえの範囲を狭めてもらう

債権者との直接交渉で話が進まなさそうな場合は、裁判所に「差押禁止債権の範囲の変更」の申し立てを行うことも検討しましょう。

 

具体的な生活状況を伝えて、差し押さえが原因で生活に著しい支障をきたしていると認められれば、差し押さえの範囲を減縮してもらえるかもしれません。

手続を行ったからといって常に差し押さえ範囲を狭められるわけではありませんが、本当に生活に困ってしまうときはこの制度が助けになるでしょう。

自己破産や個人再生をする

個人のする債務整理には大きく①任意整理、②個人再生、③自己破産があります。任意整理は債権者との直接交渉により解決を図るものですが、上述の通り差し押さえまでされている段階だと交渉に応じてくれない可能性が高いといえます。

そこで、裁判所を利用する法的整理の②と③の利用を考えます。

 

これらの手続によれば差し押さえを中止することができ、さらに残債務の減額や免除も期待できます。ただし手続が煩雑で費用もかかります。

信用情報に傷がつくなど、その後の生活にも長く影響を及ぼすリスクはあります。

 

このことに加え、各手続には次のような特徴があります。

 

自己破産

自己破産の申し立て後、裁判所が審査し、問題がなければ「破産手続開始決定」を行う。このとき差し押さえも止まるが、この決定前に、強制執行中止命令の申し立てができる。中止命令が出ると破産手続開始決定を待たずに差し押えを止めることができる。

なお、破産開始決定後の給与は「新得財産」となり、破産財団を構成して債権者に配当されることもない。

個人再生

個人再生の開始決定があると差し押さえは中止され、強制執行の取り消しの申し立ても認められれば差し押さえの効力は失われる。もしくは認可決定によっても差し押さえの効力は失われる。

自己破産同様、再生手続開始決定前に中止命令の申し立てをすることで差し押さえを止めることができる。

 

無視していると差し押さえが続く

給与への差し押さえは1回で終わるものではありません。

未払いになっている債務が弁済されるまで継続され、その間債務者の方は受け取れる給与が少ないままの状態です。

 

無視をしているとその状態が続きますので、「このままだと生活費が支払えなくなる」と困る場合は弁護士に相談して対処するようにしましょう。