自己破産手続きを弁護士に依頼する主なメリットはこちらです。
- 手続きが円滑に進められる
- 不安や心配によるストレスが軽減できる
- 破産手続き上のリスクを低減できる
- 少額管財事件による費用の削減
- 自己破産以外で解決できるかもしれない
弁護士に依頼することで費用はかかりますが、このように多くのメリットが得られますし、場合によっては全体の費用を下げられることもあります。ここで紹介する各メリットを踏まえ、自己破産を考えるときは一度弁護士にご相談いただければと思います。
手続きが円滑に進められる
自己破産手続きを弁護士に依頼することには「円滑に手続きを進められる」というメリットがあります。
弁護士は自己破産に関する法律や手続きに精通しており、この分野を取り扱ってきた弁護士であれば豊富な経験も持っています。そのため、複雑な手続きでもスムーズに進めることができ、不備・ミスも防ぐことができます。
また、裁判所や債権者とのやり取りも弁護士が代行できるため、債務者自身が煩雑な手続きに悩む必要もなくなります。
不安や心配によるストレスが軽減できる
自己破産は、債務整理としての効力が大きく、債務者に対する影響ももっとも大きな手続きです。
債務の免責許可が得られるのは嬉しいことですが、そのためには保有している資産を手放さないといけません。債務者にとってとても大きな決断であり、大きな不安・心配も伴います。
弁護士がいることでそのストレスすべてを取り除けるわけではありません。しかしながら、「味方に自己破産のプロがいる」と思えるだけでいくらか気持ちは楽にすることができます。また、実際債務者自身がすべきことも少なくなりますので、手続き方法などに関する不安なども多くは払拭することができるでしょう。
破産手続き上のリスクを低減できる
自己破産を選択したからといって絶対に債務をなくせるわけではありません。
自己破産手続きには、①債務者の財産を清算して債権者に配当するための破産手続きと、②残った債務を免責してもらうための免責手続きがあります。
この免責手続きで「免責許可」が得られなければ債務は残ってしまい、その後も返済をしていかないといけません。この免責許可のためにどうすべきか、逆に何をしてはいけないのか、弁護士がついていることでこの点に関してのアドバイスも受けることができます。
また、原則として債務者の資産はすべてお金に換えられてしまいますが、生活に必要な一部の資産については手元に残すことも認められます。弁護士のサポートがあるからといって好きな資産が残せるわけではありませんが、上手く主張することで資産を失うリスクを低減させられます。
少額管財事件による費用の削減
弁護士費用の支払いがネックに感じているかもしれませんが、弁護士費用分がまるまる負担増につながるとも限りません。
例えば、ある程度財産が残っていれば「管財事件」と呼ばれる原則的な自己破産の手続きに基づいて清算・配当が行われるところ、このときは破産管財人と呼ばれる人物が裁判所から選任されます。すると破産管財人に対する報酬分が破産費用に上乗せされてしまうのです。
しかし、弁護士がついていれば破産管財人のすべき仕事は少なくなりますので、「少額管財事件」として破産費用を安くできるケースがあります。このときは費用の負担が大きな問題ではなくなりますし、むしろ弁護士を活用するメリットの方が大きくなりやすいです。
自己破産以外で解決できるかもしれない
自己破産は借金問題を解決する一つの手段であり、唯一の手段ではありません。
他に任意整理や個人再生などの手段もありますので、「借金の返済が難しいから自己破産をしないといけない」と短絡的に考えてはいけません。例えば個人再生なら、債務の大幅なカットも期待でき、自己破産をしなくても解決できるかもしれません。
債務整理に詳しい弁護士に依頼することで、借金の状況、収入や資産など、依頼者の状況を総合的に分析して最適と思われる手段を提示してもらえます。