相続手続きの流れ
親や家族が亡くなったとき、「相続手続きは、誰が何から始めればいいの?」「必要書類は何?」など、戸惑ってしまった経験のある方もいらっしゃると思います。
相続手続きの内容は多岐にわたるため、スムーズに進めていくことが大切です。
今回は、相続手続きの流れについて詳しく解説します。
遺言書の有無の確認
遺言書があるかないかによって遺産分割方法が異なるため、まずは遺言書の有無を確認しましょう。
遺言書がある場合、基本的にその遺言書の内容に従って遺産分割を行います。
一方で、遺言書が無い場合は、相続人全員が参加する遺産分割協議を行います。
なお、秘密遺言書・自筆遺言書が見つかった場合、開封する前に家庭裁判所で遺言書の検認が必要です。
相続人立会いのもと、遺言書を開封し内容を確認します。
検認の申立から終了までには約1か月かかるため、ご留意ください。
相続人・相続財産の確定
被相続人と相続人全員の戸籍・除籍謄本を市区町村役場から取り寄せ、誰が法定相続人になるかを確定する必要があります。
万が一、被相続人に隠し子がいた場合、その子どもも相続人となる可能性もあるからです。
また、被相続人が所有していた預貯金や不動産などが、どこに、どれくらいあるのかを確認する必要があります。
あとから発覚した場合に、背負わなければならないリスクもある借金や未払金などの負債の調査も必ず行いましょう。
遺産分割協議の開始
法定相続人が全員参加し、どのように遺産を分割するか協議を行う必要があります。
遺産分割協議で合意した内容は、後々相続人同士でトラブルに発展しないよう遺産分割協議書にまとめなければなりません。
遺産分割協議書には、法定相続人全員の署名と押印が必要です。
相続財産の名義変更
受け継いだ相続財産の名義が変更になったことを登録する必要があります。
相続税の申告および納付
相続税の申告および納付は、被相続人が亡くなった日の翌日から10か月以内に行う必要があります。
まとめ
今回は、親や家族が亡くなったときに行う相続手続きの流れを解説しました。
相続手続きは、大変なイメージもありますが、確認しながら落ち着いてひとつひとつの手続きを終わらせていきましょう。
相続人の確定や遺産分割協議などの相続の手続きでトラブルが発生した場合には、弁護士に相談することも検討してみてください。